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彼女との日々

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20XX年 7月9日



 その日、おれはいつものように、買い物のために町へ出かけた。愛車の赤いピックアップトラックが、普段とは違う快調な走りを見せてくれたのだが、これは今日の素晴らしい出来事の前兆だったといえるのかもしれない。

 強烈な日光に照らされているアスファルトの車道には、陽炎がもやもやと上がっている。車道ほどではないが、コンクリート製の歩道もかなり熱くなっているようだ。歩行者は皆、汗だくである。
 自宅である農場から少し離れた場所にあるこの町は、ここアメリカの典型的な田舎町で、町の周囲には広大な農地が広がっている。おれの同級生のほとんどは、この田舎町にサヨナラを告げ、全米各地の都会へと旅立っていった。彼らがそこで成功したかどうかまでは知らない。
 信号待ちをしていると、この田舎町を通過点にしているバイカーどもが、メインストリートを爆走していった。道路に堂々と、コーラ瓶をポイ捨てしていく。少なくとも、彼らに手を振ってやる住民はいない。
 ただ、幸いなことにバイカーどもは、こんな田舎町で時間をつぶしたくないらしく、町の店に来ることはほとんど無かった。(保安官は退屈そうだったが)

 おれは、この田舎町唯一のスーパーマーケットに行く。車を止めて、店に入ると、クーラーのキンキンな冷気と、店員の投げやりな来店挨拶の言葉がやってきた。
 店内を歩き回り、天井近くの高さまである棚に並べられた商品を見て回った。客たちは、商品をショッピングカートの中へ次々に放りこんでいき、すぐにカートにある商品は山積みになった。おれも競うように、ショッピングカートの中に、1週間分の食料を放りこんでいく。
 おれは実家で一人暮らしなので、好きな物を好きなだけ買うことができる。そのためか、体重がどんどん増えてしまっている。このままでは、日本の相撲選手みたいになってしまうだろう……。しかし、食欲には勝てず、カロリーは豊富そうなシリアルを放りこんでしまった……。



 ……そんなとき、おれは一目ぼれをした。その瞬間のことを、おれは一生忘れないことだろう……。

 おれが一目ぼれしたのは、有機野菜コーナーにいた女性客だ。その女性は、真剣な表情で、地元で獲れた有機野菜を選んでいて、真剣な表情とは裏腹に、優しい顔をした美女であった。年齢はおれと同じぐらいだったが、中退した地元の高校にはいなかったはずだ。都会的な服装から、たぶん、この田舎町に引っ越してきたばかりなのだろう。
 その美女は、美しい亜麻色の滑らかな長髪で、瞳はしっかりとした茶色であった。半袖のオレンジ色のTシャツには、巨乳による胸のシワが波立っており、ジーンズはぴっしりと美脚のラインを示していた。彼女はナイスバディな体格であったが、落ち着いた優しげな顔から、彼女がビッチではないことぐらいは誰にでもわかる。家庭的な雰囲気を、彼女は醸し出していた。

 とにかく、おれは彼女に一目ぼれしたのだ! もちろん、体目当てではなく、彼女の落ち着いた優しげな顔にひかれたからである。おれは、彼女といっしょに暮らしたいと思った。彼女なら、おれにも優しく接してくれることだろう!

 この日記を書くきっかけをつくってくれたのは、彼女のおかげだった。彼女との日々を、ここに時々書き留めていく。

作品名:彼女との日々 作家名:やまさん