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奇跡の軌跡

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翌日

なんであいつが来てんだ、
まじで俺らを全国に連れて行くとか考えてんのか?
「おい茅野!お前なんで来てんだ。」
「なんでってそりゃあ昨日お前ら全国連れていくって言ったからな。」
なんだこいつ昨日と雰囲気全然違うじゃねーか
「でもそれはマネージャーとしてであって監督としてじゃねーよな。」
「そうだな。」
「だったらなんでてめぇが指示とかだしてんだ。」
「だって監督辞めちまったんだろ。だったら俺が指示出すしかねーじゃん。
それにちゃんと監督は見つけてあるから。」
それならいいか
「だったら監督がいない時だけはお前に任せる。
それで満足か?」
そう言うと少し困った顔をして言った
「困ったな、あの人かけ持ちだからあんま来れないし、
そもそも頼りないからあの人だけに任せるのも心配だしなぁ。」
「かけ持ちってどことだ? っていうか頼りねーって大丈夫なのかよ。」
「俺が通ってた中学のチームの監督だよ。
それとあの人はみんながつらいときとかにはすげー頼りになるから。
まあそれ以外は頼りねーけど。」
そう笑顔で言ったのだ。
つまりこいつは相当その監督を信頼している。しかし、ひとつ疑問がある。
「中学の監督つってもたいしたことないんじゃないか?」
「大丈夫だよ。俺達初心者集団を1年で全中ベスト4まで育てた人だから。」
なんだって! こいつまさか北川のポイントガード野郎か?
だとしたらその監督相当すげーやつなんじゃねーか。
ちょっとわくわくしてきた
がらっと体育館のドアが開く音がして杉山が入ってきた。
「みんな集まって。」                
そう言った杉山の後ろにもう一人いることに気がついた。
もしかしてあの人が監督?
「みんな新しい監督が来てくれたよ。この人が新監督の。」
北川を全中ベスト4に導いた人に監督やってもらえるなんて、
やべぇ心臓がバクバク言ってんのが聞こえる
ドスンというおとが俺の思考をとめた。
誰かが転んだのだ。
そう、監督と呼ばれて出てきた女性が。
「いたた、またやっちゃった。」
軽快な動きで立ち上がり、ぱんぱんと制服をはらうと
「私が新監督の宇佐見 恵といいます。めぐみんって呼んでね。」
とかわいいポーズを決めていったのだ。
おれは驚いたなぜなら
「その制服全国1の恵比寿学園の制服だろ!」
そう言うと
その女はピースした。
どうやらほんとらしい。

作品名:奇跡の軌跡 作家名:アイン