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奇跡の軌跡

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見学に行ったバスケ部はひどかった。
去年まで強豪だったはずだ、でもなんでだ、どうしてだれも仕切らない、
どうしてサボっている奴がこんなにもいる、
そして一番が動きが中学生レベルのひどい動きだった。
「なんなんだこのありさまは!」
「いや~こんなのだからわたしひとりじゃどうにもならなくて。」
「先輩達、なんでこんなことになってんですか!!」
「誰だお前?」
とキャプテンらしい人物が言ったことに
「怪我でバスケができなくなってマネージャを頼まれたものですがなにか?」
と細かく説明をワザとしてやると
「そうかそんなにもバスケにすがりたいのか、
残念だがここにはお前のような馬鹿に付き合う馬鹿はいないんでな。」
というので言い返そうとしたのだが、
「何いってんの、もし茅野君がマネージャーやってくれなくなったらどうすんの!」
「茅野っていうのそいつ、それにこのくらいのことでキレるやつかどうか試しただけだよ」
と口論を始めるのでなぜか俺がとめるという構図が生まれた。
ようやく口論がおさまると杉山さんが声を掛けてきた。
その内容で今のあり様を理解することになった。
「ごめんね、アイツ実は1年なんだよね。」
「え、それってどういうことだ?」
「実は今の2、3年生はすっごい不作で
ぎりぎり4人なんとか強豪校と戦える人がいたんだけど入部初日にその人らのやる気のなさに
怒ってひっどいこと言ったのよねーそれでその人たちがやめちゃって
あとは1人か2人ちょこっと戦える人がいるくらいでね、
この程度かっていってたんだけど、ほんとはショックだったんだと思うんだ、
あこがれの強豪校がこんな状態なんだもんね、
それで今はバスケを本気でやりたくてもやれないい状況なんだよね。」
そんな、それって俺と同じじゃねーか、そんなの・・・だめだ。
やれるのにやれないなんておかしいだろ!
「みんなに聞いてほしい、俺はマネージャーとしてこの部を全国に連れて行く」
そう宣言すると、
「そんなことがお前になんかできるのか?」
とこの部のキャプテンである河野櫂(名前は後で知った)が
さっきと同じような不敵な笑みを浮かべた、
が、さっきとは違った輝きを感じたのは俺の勘違いなのだろうか?


作品名:奇跡の軌跡 作家名:アイン