Daybreak 〜その先にあるもの〜
指定校推薦って比較的早く終わるし、専門学校志望の子達も早くに終わるから、私達は吹奏楽部に復帰した。3年生のほぼ全員が秋くらいから冬にかけて練習を再開。当然、美也子と一緒になる時間も増える。冬はアンサンブルコンクールがあって、一つの楽器だけで、もしくは何個かの楽器を組み合わせて少数のアンサンブルを作る。3年最後のアンサンブルは、部員の総数も増えたから、いくつか各自でグループを作り、オーディションで2組選ぶことになった。私は3つのグループに属した。3つとも美也子も一緒。気分屋って言葉では言い表せないほど本当にコロコロと態度が変わる。正直私は疲れ果てていた。それでも練習は頑張った。特に、クラリネットアンサンブルは本当に気合いをいれた。美也子も最後のコンクールだし気合いをいれていて練習をしっかりこなしていた。その美也子の気合いが時には雰囲気を悪くさせた。ピリピリとした雰囲気を平気で作り出す。後輩もいるから、私はうまく丸めようと必死だった。
作品名:Daybreak 〜その先にあるもの〜 作家名:リサ