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瀬間野信平
瀬間野信平
novelistID. 45975
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火付け役は誰だ!(九番以降)

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「…これが終わったら耳栓を買いにいこう。」

声に出して決意する。
今俺はマンション一階にいるわけだがこのマンションは幸か不幸かそれほど高くない。
そのため三階上にいる穂子達の会話が丸聞こえなのだった。

「(ナニコレ女子三人(主に二人)の修学旅行でするようなハイテンション話!いやいや普通こういう話だろうと何かの前振りあるだろ!女子風呂の近くから聞こえてきたとか分かりますよ!でもだがしかし今みたいに何の振りもなしに耳に入ってくるような物じゃないぞ!!)」

残念ながら今は女子の夜の会話が聞こえてきた事を幸運とみなせるような状態では無いのはお分かりの通り。
こちらは楽しんでそれを聞いているような場合ではない、作戦遂行の為に全力を尽くし緊張でガチガチになっていなくてはならないはず、事実俺は緊張でガチガチしている色々と。
ただ緊張している原因は作戦の遂行等ではない。

あのこっ恥ずかしい内容を聞かれていない前提であの二人が口論しているという事、それだけイッツオンリー。

要は簡単にまとめると『下にまで聞こえるような大声で恥ずかしい事叫んでるけど何も聞こえてないよね聞いてたら分かってるよね以下略』ドガグシャバラァブシュウブシャアアアアアッなのだ。
…後半に何が起こったのか伝わったかどうか曖昧だが俺にはとてもこれ以上に明確に表せない、18歳以上でも刺激が強いスプラッター規制がかかる感じか。
色々な経過を省いて結果だけを言えばただ単なる赤い何かが吹き出している物体Xに誰かがなりかねない。
誰がそれにとは明確には言わないが、ミンチダメゼッタイ、止めよう飲酒運転と人肉紅葉下ろし。
絶対にお徳用300グラムとして安売りに出される未来を火口君は避けなくてはならないのだ。
…更にこのような状況の為、耳をふさぎ踞る事で対策していたのだが彼女らは俺のそんな涙ぐましい努力などをツイストで踏み躍りながら会話を続ける。

故に、俺は決意した。

「絶対に、耳栓を買おう。」

買うことに血判を押してもいい、買わないとおそらく血判の血の何百倍もの血が流れることになる、俺の血払い、リボ払いかな、クレジット払いかな。
どちらにせよ、負債多過(血液不足)により物理的に、比喩表現でなく顔面が蒼白になるのは目に見えている。
どんな武器用意してもあの三人、特に穂子と覆水は勝てそうにない、よって立ち向かうだけ寿命の無駄遣いだ。


因みに俺は今まで気づかなかったが会話が終わってるしさっきメリメリッボーンッ!ドーンッ!って音がしたんだが何の音だろう。




第十二番、火付け役は誰だ中、幕引き