子供から学ぶ小さな教え
生きているから 歌うんだ
ぼくらはみんな 生きている
生きているから かなしいんだ
手のひらを太陽に すかしてみれば
まっかに流れる ぼくの血潮(ちしお)
ミミズたって オケラたって
アメンボだって
みんな みんな生きているんだ
友達なんだ
歌:童謡 歌詞:やなせ・たかし 作曲:いずみたく
まっかに流れる ぼくの血潮(ちしお)......
当たり前のように、
自分の体と共に生活して、
当たり前のように、
自分の体を使っている....
だけど、
体の中では、計り知れない神秘が存在してから、
私達は動くことが、行動することが出来る。
それが、どんなに凄いことなのか、
感じずにはいられませんでした。
自分自身の体に
深く感謝し、いたわりを持とう.....
そして、それを忘れないためにも、
たまには太陽に手をかざしてみよう.....
次女が言いました。
「体って、光るんだね。」
私達の体は実は大きな光に包まれているのかも知れませんね。
【一緒】
「ママ、宿題手伝って~」
半べそをかきながら、私の横にちょこんと座った次女.....
私は、
「いいよ~、ママは何を手伝えば良いかな」
すると、次女は言いました。
「そこに居て!ずっと、見てて....」
そう言いながら苦手な漢字を書き始めました。
つらい時、
悲しい時、
苦しい時、
そんな時、「独りじゃないんだ!」
そう思えた瞬間に、
力がわくんだと思いました。
自分に愛を持って
見ていてくれる人が
この世の中には居るんだ。
ちゃんと居るんだ.....
そう思える人は
強いんだなと子供を通じて感じました。
私は、幼少期、男性が女性に暴力を振るうところを
いくどとなく、見てきました。
そこには、ちゃんとした理由もありました。
しかし、男性への「信頼」がすっかり、無いことに
恥ずかしながら、最近気づきました。
恋人が出来ても
夫が居ても
私を見ていてくれる人が
この世の中には居るんだ。なんて、思ったことが無かったんですね。
そんな私に子供は教えてくれていました。
私達が居るよ!
ちゃんとママを見ているよ。
独りじゃないんだよって.....
実は私が子供達から
教わっていたんですね。
有難う~
【恩師】
花火大会がありました。
沢山の屋台が出ていました。
次女たちは目を輝かせながら、べっこう飴を選んでいます。
「目は口ほどに物を言う」
情のこもった目つきは、口で何かを言うのと同じくらい
気持ちを表現する事ができると言う意味ですが、
口はウソをつくことが出来ます。
でも、目はその人の今の思いを
正直に映し出すような気がします。
だから、人の目を見て話すと
その人の目の奥にある真実が、少しでも
垣間見る事が出来るような気がするんです。
中学の頃、担任の先生と
たわいもない話をしていたら、先生が突然、
「お前、何かあったのか?先生が聞くぞ。」
と言われたのを今でも覚えています。
その時、私は、孤独のいう名の恐怖と
毎日、戦っていました。
でも、先生には一切その話はしていません。
先生は、きっと、私の目の奥の寂しさを
目を通して感じたのかもしれません。
私は、先生のその言葉で、
どっと涙が出てきて止まらなかったのを
今でも覚えています。
心が救われました.....
子供たちは、べっこう飴を
微笑みながら、ペロペロ舐めています。
その目には、嬉しい!楽しい!
そんな思いを垣間見る事ができました。
目は口ほどに物を言う.....
口以上に物を言うのかもしれませんね。
【友達】
6年生の長男には
赤ちゃんの頃からの友達が居ます。
クラスが違っても、いつも仲良し。
長男に聞きました。
「○○君と本当に仲が良いね。」
すると、長男が言いました。
「普通だよ。」
ずっと、一緒に過ごしてきた日々.....
当たり前のように、そばに居て、
当たり前のように、話をして、
当たり前のように、遊ぶ.....
そこには、目に見えない。
心の癒し、
心の満足感、
心のよろこび、
があるんだと感じました。
ある日、長男が学校のプールで
ゴーグルを2個プールバックに入れました。
「あれ?何で2個持ってくの?」
すると、
「○○が、忘れるといけないからね。」
それもまた、
当たり前のように、普通に.....
家族愛はきっと、
家族だけでなく、
周りに居る
一緒に過ごしてきた人達にも、注がれるものなんだと、
長男を通じて深く、深く感じました。
当たり前のように、普通に.....
【好奇心】
次女がバァバァと家庭菜園を始めました。
そして、見事にオクラが姿を現しました。
あれ~?
よく見ると、オクラって上に向かって実がなるんですね。
お恥ずかしながら、初めて知りました。
この世の中には知らない事が、まだまだいっぱいあります。
きっと、知らないことの方が多いはず.....
「これなに?」「どうして?」
そんな、好奇心旺盛の頃があったはず.....
そして、好奇心が
行動へと導いてくれた頃があったはず.....
小さい頃、お母さんに
「どうして、私のお母さんなの?」
すると、母が言いました。
「あなたが選んでくれたからよ。」
今でも、はっきり覚えています。
あの頃の思いは、きっと、今でも心の奥で息づいているはず.....
知らない事は、恥ずかしい事ではない。
知らない事を、放っておく方が恥ずかしい。
だから、また、「これなに?」「どうして?」をやってみようかな.....
次女が言いました。
「ママ、どうしてオクラってネバネバしてるの?」
早速、調べてみよう!!
【お誕生日】
長女、15歳のお誕生日でした。
15年前、
まだまだ、小さかったあの子が、
まだまだ、お話も出来なかったあの子が、
まだまだ、歩くことさえも出来なかったあの子が、
いっぱいの試練を乗り越えて、
大きくなり、
お口も達者になり、
部活動で走り回り、
大きな大きな成長を遂げてくれています。
その成長を、目の前で見続けていられる事に、
深く感謝と、
生まれてきてくれたことに、
感謝だな~と思っていたら、
永いお付き合いの友人が言いました。
「○○ちゃん、お誕生日おめでとう~
そして、ママが凄く頑張った日だからね。
ママへの感謝の日でもあるんだよ。本当に有難うだね。」
なんだか、胸が熱くなりました。
ママへの感謝の日.....
お母さんへの感謝の日.....
生まれてきた、新しい命へのお祝いだけでなく、
新しい命をこの世に迎えいれてくれた母へのお祝いの日でもあるんですね。
自分の誕生日の日に、
バァバァに生んでくれて有難うのプレゼントしてみようかな~
そんな暖かい気持ちになりました。
作品名:子供から学ぶ小さな教え 作家名:森井貴志子