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未花月はるかぜ
未花月はるかぜ
novelistID. 43462
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そらのわすれもの2

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その姿を見ると知秋は発作的にイライラし、耐えきれなくなって、壁に写真立てを投げつけた。写真立てはガシャンと音を立て落ちた。知秋は、息を荒げて、蹲った。
「違う、違う。仕舞わないと…。」
知秋は、部屋の数か所に、伏せた状態で、不自然に置かれている写真立てを回収し、知春の机の中に全て仕舞った。飾れている写真立ての中には、知春のものだけではなく、日の光に包まれている自分の写真もあったが、自分の机に入れたくなかった。

寧ろ、もう、知秋は自分自身の人格を知春の中に仕舞い込みたかった。