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本当にあったゾッとする話6 -ポルターガイスト-

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中学生や高校生だった頃、よく『金縛り』という言葉を聞いた。
だいたい高校生などはオカルトやホラーが好きで、かつまだ社会的な知識や経験も乏しいので、自分の理解できないことがあれば、すぐに霊的な現象に結びつけてしまう傾向にある。
だから、友人達の中では、『金縛り』は割とポピュラーで身近な心霊体験の一つだった。
しかし私は、『金縛り』が実は『睡眠麻痺』と呼ばれる睡眠時に発生する現象で、大よその仕組みも解明されている、ということを知っていた。
もちろん、自分の『金縛り』体験を得々と語る友人の前で、そんなやぼな話はしない。だが、そんなものを心霊現象などと思い込むほど、私は幼稚でも無知でもなかった。

そういう私も一度だけ睡眠麻痺=『金縛り』になったことがある。
あれは20台の前半だったと思う。
一人暮らしのアパートの部屋で、明け方にふと目が覚めると、まったく体が動かない。
そうか、これが『金縛り』というものかと、初の体験にわくわくしながら、なんとか体を動かそうとしてみた。
いろいろと試してみたが、意志に反して体はピクリとも動かない。業を煮やした私は、息を止め、全身に力を溜めて頭の中で三つかぞえて、いちにの、さん!! で思いっきり気合いを入れて体を捻った。
すると、仰向けだった体がごろりと横を向いた。
私は心の中で、動いた動いたと喜んで、そのまま、また眠りに落ちて行った。