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Da.sh Ⅱ

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「奴から、星から、金をまき上げようと思っている」
「どうやって」
「物質伝送機。遠方に物体を一瞬にして送りつける、夢の機械だ。無論こんなものは実在しない。それと見せかけた物を作って、奴に買わせたい」
「いくらで売るつもりだ」
「5千万」
「経費は」
「サッ、10万程度と、協力者・・・まだ、詳細には練っていなくて」
「つまり、詐欺を働くわけだな。星、というのはしかし、簡単に詐欺に引っ掛かるような奴なのか?」
「技術者ではあるはずなんだが、どういうわけか無知だ。それに、目新しい物にはすぐに飛び付き、手に入れたがるような男だ。金銭感覚にも乏しいところがあった」
「うまく騙せるっかな。周りの人間がしっかりしていれば、見破られっぞ」
「う〜ん、それは・・・なんとも」
 オレは膝に手を押しつけて、考え込んだ。星は騙せても・・・。

「浜崎さん、おっもしろそう、協力してやろうよ」
「守、また命、狙われっぞ」
「ハハハハ、あん時はビビったよな。だけど、この人の気持ち、よく分かるんだ。人生を狂わされてしまったんだもんな」
 俊が振り向いて、言った。
「あれ以来俺達、体を鍛える必要性に目覚めたんだもんな。ま今回は、体力より知力だろうが、なっ、守」

 彼らは、この詐欺まがいの計画を、実に楽しそうに、受け入れようとしている。オレとしては、金だけを借りるつもりでいたのだが。
 いったい、どういう奴らなんだ?
作品名:Da.sh Ⅱ 作家名:健忘真実