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だるまさんがころんだ

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 「のりちゃんったら、なにやってんのよ。」

ああ、誰かと思ったら
その冷たい声はママだな。

 「ママ、あたしどうなっちゃったの?」

ゆっくり目をあけて驚いた。

白いベッドの上に寝ているのはあたし。

そして、そんなあたしにしがみついて
泣いてるのはおかあさん。

パパは青い顔をして
白い服を着た人と
なにか真剣に話してるみたい。

ここは病院ね。 遊太は?
遊太はわけもわからずに
そこらへんをはい回って遊んでた。

 「あのとき、のりちゃん。
 車とぶつかっちゃったのよ。

 それであの人…
 のりちゃんが事故に遭ったのは
 わたしのせいだって。 

 のりちゃんの淋しい気持ちを
 わかってあげられなかったからだって。

 さっきからああやって泣いてるのよ。」

 おかあさんがあんなに泣いてる。

 「ちがうのよ、ママ。 
 あたし、ちょっと拗ねてたの。 

 遊太が生まれて
 おかあさんを取られそうで。

 だって、遊太は
 おかあさんのほんとうの子供なんだもの。

 あのときの鼻血だって
 おかあさんが真っ先に飛んできてふいてくれたの。」

ごめんなさい… ごめんなさい… 

何回いえばこころは軽くなるんだろう。

作品名:だるまさんがころんだ 作家名:遊花