小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

だるまさんがころんだ

INDEX|3ページ/7ページ|

次のページ前のページ
 


「だいたい親バカなのよ。」


「あら、そういうけど
 パパ、のりちゃんのときもすごかったわよ。

 この子は指が長いから
 ピアニストにしようかなんて
 ご機嫌だったわ。」


   ( ̄Θ ̄;) ムゥ

 「な~にいってんの!
 こないだゆかちゃんちが
 ピアノ買ったから
 あたしにもっていったら
 こっぴどく怒られたわよ。」

 だんだん怒りがこみ上げてきた。

 「そうよ、この前の日曜だって
 公園で遊太と
 《だるまさんころんだ》やって
 遊んでたのよ。

 あたしがオニになって
 遊太を追いかけ回してたら
 ぶつかって転んじゃったの。

 パパもおかあさんも慌てて
 ぎゃあぎゃあ泣いてる遊太に駆け寄って…

 あたしなんか
 鼻血出てたのよ、鼻血!!!」


 「ぎゃはは! そりゃ災難だったわねぇ。」


お仏壇のママの写真が
カラカラと音を立てて笑った。

 「わかったわ。
 パパもおかあさんも
 あたしのこと、ど~でもいいんだ。

 よし、決めた! 
 家出してやる! 

 ふたりがどれくらいあたのしことを
 大事に思ってるのか確かめるのよ。」

 スックと立ち上がったあたしの耳元で
 ママが冷たくいった。

 「クレヨンしんちゃんの時間までには帰りなさいよ。」

作品名:だるまさんがころんだ 作家名:遊花