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居候の夏

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 だけど、ぼくはその向日葵を見ることができるのだろうか。というより今度朋ちゃんと逢うのはいつになるか分からない。きっと今度逢ったときも最初は照れちゃったりしてうまく話せないかもしれない。もしかしたら、もうこの夏が終わると話すこともないかもしれない。それは寂しいけれど。でも例えば朋ちゃんが誰かと結婚するときに、その結婚式にぼくが向日葵の花束なんて送って、その時ちょっと朋ちゃんが不安だったりして、そしたら、その向日葵の花束を見て、今日一緒に向日葵の種蒔いたこと思い出して感激とかしてくれたらぼくは嬉しいけどな。なんて色々考えながらぽりぽり食べた。朋ちゃんも隣りでぽりぽり食べている。ぼくが朋ちゃんを見たら、朋ちゃんはにこっと笑ってくれた。
 二学期からはぼくは違う自分になれそうな気がした。
 今だけ。こんなこと思うのは今だけ。
 





作品名:居候の夏 作家名:HYRO