小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

幽霊青年と赤マフラー

INDEX|1ページ/5ページ|

次のページ
 
多くの人が行き交う通りを歩いても







満員電車の中で大声で叫んでも







僕の方を向く人はいないし、怒る人もいない


というか、僕の事が見えている人すらいないだろう















僕は俗に言う【幽霊】ってやつだ




鏡には写らないし、生きている人にも見えない
(あ、死期が近い人にはみてるんだっけ?)




だから何をしたって、誰も何も思わない


…まぁ、別に変なことをしようとは思わないけど











幽霊になったのが約1年前


それ以前の生きていた頃の記憶はない


いつの間にかこの身体になって町の片隅に立っていた










覚えていることは、自分の名前が【結城海月】ということだけ








分かったことは、







人間の残り時間、つまり死期が見えるということ
作品名:幽霊青年と赤マフラー 作家名:渚 奏