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雨の糸つむいで

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雨がやむ。

そして地面が乾けば
あしたの運動会にはおばあちゃんが来てくれる。
大好きなおばあちゃんといっしょにダンスが踊れます。

あゆちゃんは夢中になって
その雨の糸を手で編んでいきました。
おかげで予定よりだいぶ早く
空に虹が架かりました。

あんまり急いで編んだので
ところどころがほつれそうにはなってるけれど
でも今までに見たこともない
なんだかとってもあたたかい虹でした。

「おばあちゃんも病院の窓から
 この虹みてるかな♪」

そう話しかけたときには
小人さんたちの姿は
もうどこにもありませんでした。

たぶんあしたは晴れるでしょう。

パンパンパーンと火矢があがって
あゆちゃんとおばあちゃんが楽しみにしてた
運動会が始まります。

「内緒だけどね、おばあちゃん。
 昨日の虹、あれね。。。
 あたしが編んだんだよ♪」

うふふ。。。
おばあちゃん…びっくりするかな。
それとも
鼻を鳴らして笑うでしょうか。
作品名:雨の糸つむいで 作家名:遊花