群舞シリーズ Ⅱ
好きなもの
あの人の前に出ると 私はまるで少女のよう
甘えん坊で泣き虫で 自分でも情けないくらい
前を歩くあの人の振り返る時の顔が私は大好き
清潔な白い歯を見せて 少年のような横顔が
次の好きなのは彼の声 落ち着いた濁りのない声
でも、、、でも、、、やはり一番好きなのは彼の体臭
胸に顔を寄せただけで漂ってくる爽やかな匂い
中年のエネルギッシュな男性を手玉に取るこの私が
あの人の瞳にみつめられると恥ずかしい
少女のようにオドオドと目のやり場に困ってしまう
彼と太陽はとても仲がいいので私は時々悲しい
私は月と星とそしてネオンの女だから
愛しちゃったかな
ちょっとはにかみながら 群舞の中で空を見上げた
チップ
ほら このとうりカラッポでしょ
中身を抜いた財布をテーブルの上に置く
ちょっと向こうを向いいててごらん
帰るまで見ちゃだめだよ
執拗な男の誘いを断って急いで部屋に帰る
無造作に財布を開くと １０万円
ふん と鼻先で笑って表情さえ変えぬこの見事さ
チップを貰うのが怖かった２年前が嘘のよう
それが 今では、、、
今度は服を買わせてやろうかな 素早く頭の中で計算する
利用するだけ利用すればいいんだ
鏡の中の女がいった
化粧を落としタンスの奥から 小さな真心を取り出し
大事に 大事に両手で包む
二人の海
夏の終わりの海はなぜか淋しく
シーズンの名残の残骸が ひときわわびしさを誘う
一人では耐え切れないようなこんな浜辺も
彼となら私は幸せ
彼と歩く ふざけ合い 笑い合い 後になり先になりどこまでも
来年は泳ぎにこようね きっと と彼はいう
ええ 絶対に、、、でも私 泳げないの 本当は日焼けが怖くて
彼と私と 青い海と そして空には太陽が
手と手が絡み この指先に全てを託して身を投げ出す
ちょっぴり塩辛い口づけを交わし 強く抱きしめ合う
時間が静止できないものなら せめてゆっくり進んで欲しい
その願いも空しく 太陽はやがて海を真っ赤にそめた
僕のアミ また明日まで
彼は友達に別れを告げた
街に帰ってからも 駄々をこねる私の髪を やさしくなで
また今度 と立ち去る彼 振り向いたその横顔に堪えきれず
もう一度抱いて おねがい、、、
たとえ このまま 二度と会えなくなってもいいように
あなたの匂いを いっぱいいっぱい かいでおきたい
あの人の前に出ると 私はまるで少女のよう
甘えん坊で泣き虫で 自分でも情けないくらい
前を歩くあの人の振り返る時の顔が私は大好き
清潔な白い歯を見せて 少年のような横顔が
次の好きなのは彼の声 落ち着いた濁りのない声
でも、、、でも、、、やはり一番好きなのは彼の体臭
胸に顔を寄せただけで漂ってくる爽やかな匂い
中年のエネルギッシュな男性を手玉に取るこの私が
あの人の瞳にみつめられると恥ずかしい
少女のようにオドオドと目のやり場に困ってしまう
彼と太陽はとても仲がいいので私は時々悲しい
私は月と星とそしてネオンの女だから
愛しちゃったかな
ちょっとはにかみながら 群舞の中で空を見上げた
チップ
ほら このとうりカラッポでしょ
中身を抜いた財布をテーブルの上に置く
ちょっと向こうを向いいててごらん
帰るまで見ちゃだめだよ
執拗な男の誘いを断って急いで部屋に帰る
無造作に財布を開くと １０万円
ふん と鼻先で笑って表情さえ変えぬこの見事さ
チップを貰うのが怖かった２年前が嘘のよう
それが 今では、、、
今度は服を買わせてやろうかな 素早く頭の中で計算する
利用するだけ利用すればいいんだ
鏡の中の女がいった
化粧を落としタンスの奥から 小さな真心を取り出し
大事に 大事に両手で包む
二人の海
夏の終わりの海はなぜか淋しく
シーズンの名残の残骸が ひときわわびしさを誘う
一人では耐え切れないようなこんな浜辺も
彼となら私は幸せ
彼と歩く ふざけ合い 笑い合い 後になり先になりどこまでも
来年は泳ぎにこようね きっと と彼はいう
ええ 絶対に、、、でも私 泳げないの 本当は日焼けが怖くて
彼と私と 青い海と そして空には太陽が
手と手が絡み この指先に全てを託して身を投げ出す
ちょっぴり塩辛い口づけを交わし 強く抱きしめ合う
時間が静止できないものなら せめてゆっくり進んで欲しい
その願いも空しく 太陽はやがて海を真っ赤にそめた
僕のアミ また明日まで
彼は友達に別れを告げた
街に帰ってからも 駄々をこねる私の髪を やさしくなで
また今度 と立ち去る彼 振り向いたその横顔に堪えきれず
もう一度抱いて おねがい、、、
たとえ このまま 二度と会えなくなってもいいように
あなたの匂いを いっぱいいっぱい かいでおきたい