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三ツ葉亮佑
三ツ葉亮佑
novelistID. 46180
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ダンジョンインフラ! 序章〜第一章

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 それをいっちょまえに理解したのか、巡回者は傷ついた獲物をいたぶるように、ゆっくりと迫って来た。
 これでおしまいなのか。
 思わず後ろを振り向くと、アヤさんは刀を杖にして、気丈にも立ち向かおうとしていた。
 こんな時になんだが、やはり彼女は綺麗だと思った。
 どうも俺の好みは強い女性が好きのようで、刀を持つアヤさんの姿は股ぐらがいきり立つ程に魅力的だ。
 やはりもったいない。
 こんな所で終わらせてたまるか。

 拳銃のマガジンを交換。
 遊底を引き、薬室に弾丸を装填する。
 無様な程に吼えて、俺は弾丸を打ち込み続けた。

 無駄なのは解っている。
 着弾すると同時に、弾丸は術式に分解されて黒い腕に取り込まれてしまうのだ。
 ただ術式でも物質でもない衝撃は通るようで、巡回者は一瞬だけ怯む。
 その刹那の時間だけでも、あがき続けていたいと思う。

 少し前の俺ならば、さっさと諦めてこの黒い腕に取り込まれているだろう。
 それがどうして、こんなにも無様で、
 泥臭くて、
 そして救いようの無いバカになったのか。

 全ては、半年前。
 彼女を転移した事が、俺の人生のターニングポイントだった——