恋の結末
そう決心して家を飛び出したのは良かったが、僕がコンビニから出るときには勢い良く雨が降っていた。
「雨かあ……ついてないなあ」
僕は慌てて商店のひさしに逃げ込んだ。
傘をさす者、カバンを傘代わりにして駆け足の者。色んな人達が目の前を通り過ぎていく。
「ん……?」
ふと、横を見ると女の子が立っていた。
グギュルルルルルル
「……」
「腹減ってるのか?」
「……」
返事は無い。
髪の毛もボサボサで服装も何だかボロかった。ボサボサだが綺麗な茶色をしたの髪を雫が走る。
触らぬ神に祟りなしだな。
「じゃあ、僕は先にいくので」
そう一言かけると僕は雨の仲に突進して……。
ぎゅうっ
服を捕まれていた。
「動けないんだけど」
「……」
グギュルルルルルル
「はあ、何か食べていくか?」
少女は返事の代わりに少し首を縦に振った。
あーあ。まったく僕も何を考えているんだろうな。