KKG将棋部の日常
1話 始まりの日常
うおおおおおおおおおっらぁぁぁあぁぁああああああ
信号をほとんど無視したこの走行・・・・・さすがチャリ族 「フツタチ」
フツタチ「入学式に遅刻とか洒落にならねーよおぉぉぉ!」
場所は変わって、同じくチャリ族「カムラ」 彼は今起きたところだ
カムラ「マジかーー 携帯アラームの役立たず!」
さてさて2人は間に合うのだろうか・・・・・・
さらに場所は変わって教室
周りは知ってる顔ぶれだからか、割と騒がしい
この1-6は 私立京都清上井学園中学校 に入学し、そのまま高校に持ち上がったエスカレーター組である
高校生になって携帯を手に入れた者たちがメアド交換にいそしんでいる
ガララ
ドアが開き担任と思しき人物が入ってきた
ガララ
再びドアが開きフツタチが登場する
先生 「遅いぞー」
フツタチ 「すいません」
そこにカムラも駆け込んできた
カムラ 「セーーフ! 遅刻神回避ぃ 俺って超天才」
フツタチ 「お前もか」
カムラ 「同士よ」
2人は抱き合う
先生 「んなもん朝っぱらから見せんな!あと入学式から遅刻しそうになるな!」
カムラ 「しかし異世界の征服に手間取ってしまって・・・・」
先生 「お前の場合は睡魔から征服しろよなー」
カムラ 「睡魔・・・人はやつに勝てるのか?」
先生 「ま、ミサイルでも使っとけ」
おい!
先生 「じゃ、これから体育館にいくぞー」
みなが体育館に移動し始める
そしてこれから校長先生の「ありがたーい言葉」が待ってる
vs睡魔 第二ラウンド開始
ぐち 「あー長かった」
tatsu 「特に今日は一段と長かったね」
カムラ 「お前らさ 今からカラオケでも行こーぜ」
ぐち 「パス」
tatsu 「パス」
ミラバ 「俺行く」
竜王 「俺も行くわ~」
カムラ (どーでもいー奴が集まったーーーー)
ぐち 「俺らはフツタチと用事があるから」
竜王 「なんかあったん?」
ぐち 「ほら・・・前にも言ってただろ?将棋部の創設」
カムラ 「あー あれか」
tatsu 「申請したらOKでたから、正式な文書を書くんだ」
カムラ 「申請って・・・いつ行ったのお前ら?」
tatsu ぐち 「「さっきフツタチが行った」」
すごく綺麗にハモって大爆笑の5人
と そこに駆け込んできたフツタチ
フツタチ 「ぐち この紙に書けってさ」
フツタチが ぐち に申請書という名の白紙を差し出す
ぐち 「何書くん?」
フツタチ 「部活名、活動時間、部員、顧問」
ぐち 「顧問とか誰にするん?」
フツタチ 「その話は担任にお願いしたら軽くOKくれた」
ああ あの先生か・・・・
そう 先ほど登場した例の先生
漢字を見て読める人はまずいない
螺旋尾(ねじお)先生
一体どういうルーツの苗字か分からないが、おそらく読める人はいない
担任発表の時に校長先生も詰んでいた
しかも考え抜いた挙句の「らせんがん先生」である
そのまま読んでる上に「尾」を無視してる
N●RU●O好きならやってしまいそうな間違いである
ツッコミが鋭く、早くもクラスにも馴染み始めた若い先生である
新任らしいが年は20代後半と聞いている
フツタチ 「ってわけで書いてくれ」
字の綺麗な ぐち に申請用紙を託すフツタチ
ちなみに書道を習う 竜王とミラバは筆字が上手い
ただ竜王の場合は鉛筆やボールペン、またチョークから繰り出される字に解読が必要
~申請書~
将棋部 顧問 螺旋尾先生
活動日・・・日曜以外
部員・・・・カムラ (部長)
フツタチ
竜王
ぐち
tatsu
ミラバ
部長
ミラバ 「部長って・・・2人いるの?!」
ぐち 「違う違うwww 筋トレ部部長の略」
フツタチ 「じゃ、提出しにいこーぜ」
KKG将棋部・・・・活動開始!!!
とまぁ 早くも翌日
今日は4時間授業だ
カムラ (もーすぐ終わるな・・・・・よし終わった!)
チャイムが流れ、4時間目終了の合図を告げる
ショートホームルームの後は・・・・・もちろん将棋部だ
将棋部の活動場所である教室
早速 対局を始める ぐちかむら フツタチtatsu
「よぉぉぉっしゃぁぁぁ飛車成ぃぃぃ」
「馬鹿が 角の射程圏内だぜ」
「うわぁぁぁ。戻ってください」
「桂馬で詰だぁ」
「全然詰んでないわ!馬鹿か!」
「あ」
「だからお前はクラスで一番甘いアフロと呼ばれるんだよぉ!」
「僕はクラスで一番優しいアフロとしか呼ばれたことがないぞー!」
これは・・・・将棋部・・なのか?!
と ツッコミがいのある中に入ってきた螺旋尾先生
螺旋尾 「・・・・将棋部なら礼儀作法から学びなさい」
カムラ 「いや・・・やるときは出来ますから」
螺旋尾 「じゃ 今から私からの挑戦を受けなさい」
カムラ 「将棋できるんですか?」
螺旋尾 「そりゃね」
ぐち 「あ、じゃ変わりますね」
カムラ 「え?俺がやるの?」
螺旋尾 「部長=部内最強ってことでしょ?」
カムラ 「部内最強はフツタチですよ」
螺旋尾 「部長に勝った事実が欲しい」
ああ そうですか
作法にしたがって駒を並べていく2人・・・・・
先手は螺旋尾先生である
tatsu 「螺旋尾先生は強いのかなぁ?」
ぐち 「俺は螺旋尾先生が負ける・・・・・夢をみた」
竜王 「しかし・・ぐちの予知夢は当たるからなぁ」
ぐち 「的中率は8割ほどです」
tatsu 「十分当たってるよ・・・それ」
螺旋尾 「さてと・・・ボクが先手か」
螺旋尾先生は少し考えて自分の王に手を伸ばす
そして高らかと・・・・・
「王手」
はっ?!
王手・・・・だと?!
カムラ 「はっはっは~ センセ~ 冗談ですよね~?」
螺旋尾 「え? ダメなの?」
ダメです
螺旋尾 「王手って自分の王を動かすことじゃないの?」
相手の王に自分の王以外の駒で攻撃することです
螺旋尾 「えーーー?みんなおかしいだろ」
先生の方がおかしいよ
カムラ 「先生・・・この本読んで勉強してください」
カムラは「歩兵でもわかる将棋」の本を差し出したのだった