小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

▽夏彦先生の顔が赤いワケ

INDEX|10ページ/13ページ|

次のページ前のページ
 

約束



「さみい・・」

両手をこすり合わせ、息を吐くと
白く色がついた。
ポケットに手を突っ込んで、校門を出た。

「おい」

「うわっ!!」

誰もいないはずの校舎。

振り返らなくてもこの声の主が誰かは分かっている。

俺、これがお化けだったらどんだけ気が楽かって

そっちの方が、今の俺にとっては有難い。

「・・え、なんでいんの?」

「待ってたんじゃん。さすがに音楽室からは追い出されたけど」

単純に考えても4時間は待っていただろう。

「俺、行かないって言ったじゃん」

「でも、待ってるって言った」

凍死するんじゃないかってくらい寒いのに
寒空の下、息を白くさせて俺を待ってたんだ。

俺が女だったらイチコロだよ。

「・・・アホか」

やめてくんないかな、ホント。

正常な判断ができなくなる。