千歳の魔導事務所
「帰ってきたら、まず第一に言うことがあるんじゃないの?」
そう言って泳いでいた眼を私の視線をぶつけることで止める。
するとレオは渋々――。
「…………ただいま」
力いっぱい抱きしめたかったが、恥ずかしいしまた壊れるのが恐かったので、その気持ちは抑えきれない笑顔を見せて返事をすることで妥協してあげることにした。
「……おかえりなさい!」
私達の街で起きたこの事件は結局、数人の怪我人は出すも一人の犠牲者も無く、もちろん表沙汰にも(玲華さん達が)させなかったので新聞にも載るはずも無く。
夏の夜を家に向かい一人歩く私は夏休みもそろそろ終わりだな、なんて普通の高校生のように以前と変わらない日常に想いを馳せたりしていた。
今はきっとそれでいい。だけど運命は確実に――終着へと向かって回り始めていた。



