メガネ王子とステキ姫。
降りるとそこには酔い潰れた母、それと.......
一人の女の子。
僕と同い年位だろうか?
茶色い内巻きの髪に大きな目、鼻は低いが整った顔をしている。
稔「えっと......誰?」
「あ、あの!私、穂高 杏(ほだか あん)という者です!」
稔「あ、あぁ...僕は柊 稔(ひいらぎ みのる)。こっちは妹の真白(ましろ)。」
真白「ど、ども...」
杏「は、はじめましてっ」
稔「とりあえず上がって...?」
とは言ったものの...何なんだ、この子........
真白「おい、母さん起きろよ~、おい......おいってば!!!」
稔「あ、おい、真白やめろっ」
真白「だってこーでもしねぇと起きねぇし...」
稔「あのなぁ...実の母親に向かってなんてことを...」
杏「あ、あの.....」
あぁ、そーだった。この子、一体何者なんだ?
杏「私、忍さんの兄の娘なんですが...」
稔「あぁ、かず兄の娘さん...ってことは従兄弟か。」
杏「はい、一応...」
真白「一応?」
なんでも、かず兄の元嫁との子供だそうで。
離婚後、母親に付いて行った杏さんだったが最近
母親が亡くなり、面倒を見てくれる人がいなかった為
かず兄に連絡したところ、今嫁のなおちゃんはすごく嫉妬深い。
だからかず兄が僕の母に連絡して
お金は払うからここで面倒をみてやってくれ、となったらしい。
母「稔、真白。杏ちゃんに手出すんじゃないわよ~ぅ...」
真白「だ、誰がこんな女に手だすかっ!アホ!!」
杏「あ、あは.....こんな女...」
真白「え、あ、ご....ごめん。」
作品名:メガネ王子とステキ姫。 作家名:雨宮 琉依