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タマ与太郎
タマ与太郎
novelistID. 38084
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Tadの「なんちゃって留学記」 2008.6.29~7.14

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Epilogue


こうしてTadの40代最後の挑戦は静かに幕を降ろした。
思えば留学ジャーナルのYさんとの面談に始まり、ホストファミリーとの拍子抜けの出会い、ゲイとの遭遇に度肝を抜かれ、やんちゃなクラスメイトとの授業、
ラジオに出演したかと思えば、つり橋にビビり、担任のハグに意味もなくドキドキした経験は何事にも代えがたい思い出になってTadの心の片隅にそっと仕舞われた。

この留学で、日本人をそして日本という国を外から眺め、気づかされたことがたくさんある。
日本人独自の奥ゆかしさ、控えめな態度、そして繊細な感覚などだ。
しかし同時にグローバルな場では、それだけではやっていけないことに気づかされたことも事実である。

今の日本にあっては、「和を尊び」の精神がいつの間にか「他人任せ」という解釈となり、
「個」の意思を反映させた決定を避けようとする文化を育んでしまったような気がする。
もう一歩勇気を出して前に出て自分の意見を主張し、
考えていることをアウトプットすることが今の日本人には圧倒的に足りないと感じたのだ。

話がちょっと大きくなっちまったな、Tad。
だけど、お膳立ては留学ジャーナルがやってくれたけど、
それ以外は全部一人で対応できたことは褒めてやるぞ。
ほど良い満足感と、ちょっぴりの自信を持ち帰ったことだってちゃんとわかっているさ。

Good job Tad!

(おわり)