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タマ与太郎
タマ与太郎
novelistID. 38084
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Tadの「なんちゃって留学記」 2008.6.29~7.14

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教室はしょっちゅう変更されるので、朝一番で掲示される教室割りを確認する必要がある。
一度間違えて違うクラスの授業に出てしまったことがあった。
教室にいつもと同じ女の子がいて、向こうもTadのことを見てお互いに安心したようだ。
1時限目の授業終了後、間違いに気付いた二人は赤面しながら正しいクラスへ移動するが、
まあこれはお愛嬌ということで。

学生たちの国籍はというと、一番多く感じたのがメキシコ人。
続いて韓国人、中国人、日本人、フランス人、ドイツ人ってところだろうか。
もちろんこれはTadの行動範囲内の話で、他国の学生もいたはずだ。
アジア系の学生は総じてお行儀が良くておとなしい。
それに比べてヨーロッパ、ラテン系の学生はとにかく元気が良い。
いや、良すぎる。
彼らは思ったことをすぐに口に出すし行動に移す。
疑問点はその場ですぐに質問するし、喉が乾けば授業中でも平気でジュースを買いに行く。
良し悪しは別として、彼らの行動はある意味非常にナチュラルなのである。

午前中のクラスメイトの中に、Mさんという日本人の女の子がいた。
もうこの学校に1年近く通っていて、今後はホテルで働きながら留学を続け、
将来はホテルマン(ウーマン?)になるのが夢らしい。
遊びほうけている日本の大学生に比べるとなんと立派な将来像を持っていることか。
自己紹介のときに彼女がTadに投げかけた言葉が印象的だった。

「You are brave ! (あなたは勇敢ですね!)」

若者に混ざって奮闘するオッサンに向けた最高の褒め言葉だ。

同じく午前中のクラスで一緒だったドイツの女の子Juliaなしにこの留学は語れない。
身長はTadより少し高いから恐らく172〜3cmくらいだろうか。
金髪のロングでマライア・キャリーを少しおとなしくした感じの顔立ち。
スレンダーな身体は何を着ても良く似合っていた。
ある日の授業で隣同士になったTadとJuliaは配られた穴埋め問題に取り込む。
それほど難しくもない問題だったのでさっさと終えてボケッとするTad。
するとこともあろうにJuliaがTadの答案を覗き込んでくる。
しかも堂々と。
つまり超オープンなカンニングだ。
制限時間が過ぎ、担任が学生に対し答えを問いかける。
するとJuliaはハイハイと手を上げ、堂々とカンニングした解答を披露する。
Exactly!という担任の声に、Yeah!!と言って得意になるJulia。

恐るべしドイツ人女子。
Tadのやつ、目が点になり何もしゃべれず…。