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宇宙迷宮都市

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一章

<ミトゥvsサイアス>

魔王軍団独立部隊隊長ミトゥ・・・
その妖艶な姿態に惑わされ多くの男達が命を落した
生後3年でロボトミーによって人間の感情を除去され
代わりに殺人回路を埋め込まれたのである。
殺すことに無上の喜びを感じる殺人マシーン、ミトゥ。


パークシティは一見無人のようであった。
いたるところでネオンが輝き音楽が流れ人工池では噴水が音を立て・・・奇妙な・・・
いくら捜索しても人の気配はなかった。
ミトゥはリリスにシティを手に入れたと報告しようとした。
と、その時、ノイズ?圧倒的な力で渦巻く生命の息吹。
生体が発する波? 近い! しかし姿は見えない。
ミトゥは熱線銃のホルスターに手をかけた。敵はテレパス?
「お前は誰だ、姿を見せろ!」
「私はサイアス」
強いノイズ、サイアスは強力なテレパスか。これほど強いテレパスを持つ者と
闘ったことはない。望む相手だ、何を考えることがある。
ホルスターから大出力熱線銃を抜きカートリッジのゲージを殆ど無意識に点検。
サイアスは真っ向から勝負する気だ、この殺人マシーンの私と闘うために。
いや、違う、サイアスは馬鹿ではない。何か企んでいる・・・何か・・・
テレパス相手に熱線銃を使うのは自殺行為だ、ここにいるから殺してくれと
云うようなものだ。私にはテレパスに対抗する武器がある。
 (パイラー。 テレパスを発する物体に作用して乱反射させる武器)
熱線銃をホルスターに戻し、背中のパイラーを胸元に固定した。
勝つチャンスはある、今までにも強力な相手と闘ってきた。が、今度は格が違う・・・
闘う本能がそれを感じる。チャンスは一度だ、だが一度あれば十分だ。
油断するなよ、ミトゥは自分にそう言い聞かせる。
作品名:宇宙迷宮都市 作家名:mito