戦国トリビアだったりジョークだったり
伝説④
確か第一次上田合戦の時だったかな。上田城に攻めよせていた徳川軍を、逆に追い散らしていた時のことさ。
僕は初めて自分の足軽部隊を率いていたから、つい興奮しちゃってさ。みんなが止める声も聞こえていなかったみたいなんだ。
「徳川軍、点呼!」
そう、僕は間違えて徳川軍の部隊に整列していたんだ。
めっちゃ冷や汗出た。
死んだな、とも思ったね。
点呼の取り方は部隊によって違うから、味方じゃない奴はすぐバレちゃうんだ。
「ややっ! 何奴!」「真田だな!」
しょうがないから、名も名乗って死ぬ気で大暴れしてやったよ。
そして超頑張って上田城まで帰ったよ。
大変だったなあ。
作品名:戦国トリビアだったりジョークだったり 作家名:小豆龍