戦国トリビアだったりジョークだったり
伝説②
それはさる第一次上田合戦で、弱虫弱腰徳川軍を追い散らしていた時の事よ。
何十人という敵が、わしが近づくだけで蜘蛛の子を散らすように逃げて行くのが痛快で愉快でたまらんかった。若様の撤退の命令も全然聞こえんかったくらいじゃ。
気がついたらわしは、うっかり神川も渡ってしもうて……気がついたら徳川軍に囲まれとった。味方はみんな、川の向こうからわしを見ていてのう。「ありゃ死んだな」とみんなの顔に書いてあるのがよく分かったわい。
ま、超頑張って帰って来たがの。
作品名:戦国トリビアだったりジョークだったり 作家名:小豆龍