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ねとげ~たいむ

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 私の側にセンリがやって来た。
「センリ、レミと交代したの?」
「私が動きを止める、射撃はレミに任せた」
「へぇ、レミって射撃得意なんだ」
「……古人曰く『知らぬが仏』」
「えっ? 何?」
「何でも無い、私が動きを止める」
 センリは雷鳥の杖を構えて魔法を唱えた。
 メガロ・キングの足元に紫の光のサークルの中に六亡星と言う魔法陣が浮かび上がった。
「グラビティ・バインドっ!」
 無数の鎖が飛び出るとメガロ・キングに絡みついた。
『グガアアアッ!』
 身動きを封じられてメガロ・キングはもがき苦しむ。
 準備は出来た。私はレミに向かって叫ぶ。
「レミ!」
「了解っ!」
 エミルの弾込めが終わるとレミはレバーに手を当てる。
「ぶっとべ、ワレェ―――っ!」
 何だかレミの目がヤバくなり、近くのエミルが震えていた。
 爆音を立てながら砲弾が放たれる、相手が動けないと言う事もありメガロ・キングの甲羅にぶつかって爆発した。
『ガアアアァァァアアアッ!』
 爆破の衝撃でメガロ・キングはひっくり返った。
 元に戻ろうとしてあがいているメガロ・キングは腹ががら空きになった。今なら攻撃し放題だ。
「そうか、分かった!」
 私は技を選択した。
 これは剣属性武器装備時の『唐竹割』と同じ技だった。
 両足を揃えてジャンプ、両手で構えた槍の刃先がメガロ・キングの腹目がけて突き落とされた。
「流星落としっ!」
 海鳴りの鉾の3つの刃が深々と突き刺さった。
 思った通りこいつは腹が弱点だ。
 大砲はあくまでもこいつをひっくり返すだけの(勿論ダメージも与えている)物、後はキャラクターが直接ダメージを与えると言う物だった。
 勿論海鳴りの鉾でもダメージは与えられる、だけど時間がかかり過ぎる。
「コロナっ!」
 見るとセンリが呪文を唱えていた。
 私はメガロ・キングから跳び退くとセンリが呪文を唱えた。
「ギガ・ライザーッ!」
 放たれた雷撃が海鳴りの鉾を通って体内に流れた。
『ギャアアアア――――ッ!』
 メガロ・キングは断末魔を上げながら画面から消滅した。
 戦闘終了、私達の勝ちだった。
作品名:ねとげ~たいむ 作家名:kazuyuki