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ゾディアック・コンダクト

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燃え盛る炎に染められた深紅の月が星の涙を流す頃、少年の命は尽きようとしていた。
奪われる体温は降り積もる雪のせいだけではない。

 気を許せば消えてしまいそうな意識の中、必死に仰向けになると冬空にはオリオンが輝いている。
他にも星は数え切れないほどあるのだが少年はそれを眺めると軽く口元を緩ませ視界を閉じた。

どれくらいの時が過ぎたのか、
視界が色づき気がつくと小さな手が差し出されていた。
蜂蜜のような甘い香り。
月明かりに輝く金色の長い髪。
それが最初のキヲク。
大切な人との最初の…記憶だった。