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「舞台裏の仲間たち」 72~73

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アイラブ桐生Ⅲ・「舞台裏の仲間たち」(72)
第三幕・第二章「新宿・中村屋サロン」


 順調に業績を重ねる相馬夫妻は、明治40年になってから、
さらに店の規模を拡大するために、新しい店を出す場所を探しはじめます。

「千駄ヶ谷は、屋敷町で得意の数は多かったものの、
私は将来の発展の上から市内電車の終点以外に適地はないという断定を下し、
すなわち新宿終点に眼をつけたのである。
ちょうどそこに二間間口、三軒続きの新築貸家が出来かかっていたので、
早急その二戸分を家賃二十八円で借り受け、ただちに開店の用意をした。
この場所は、現在の六間道路の所で、その三軒長屋の一つが今の洋品店、
日の出屋になっている。」

と、相馬愛蔵の回顧録には、このような記述が残っています。
六間道路は今の新宿通りのことで、三軒長屋は現在地の中村屋の隣です。