コメディ・ラブ
私の王子様
優海って虫食べれたんだ。自分でも意外だってけれどびっくり。
優海ってすごーい!
感動していたら、美香さんが深イイことを言った。
「できないって思っても、やって見るとできることって意外と多いんじゃないのかな」
「……そうかも」
当たりすぎてて、優海なんか恥ずかしくて、思わず下向いちゃった。
「そうだよ。優海ちゃん頑張ろう」
晃さんも優海を励ましてくれてる声が聞こえる。
この人たちなら優海の受けたとても深刻なトラウマをわかってくれるかもしれない。
「でも……スタッフが優海のこと顔ばっかりよくて中身が何にもないとか言ってるの。優海聞いちゃったの……」
「……私はさあそこの小学校で先生してるんだけど、いまだに保護者に隣のクラスの先生の方がよかったって言われてる」
えっ、美香さんも深刻なトラウマを抱えていたなんて。
「お前こんな性格だから、敵もよく作るしな。」
課長さんが余計なことを言う。
「うるせーよ。」
美香さんは余裕って感じで笑いながら答えた。
「でも今やめたら駄目な奴のままだからさ。だからいつか見返させてやるって頑張ってる」
私は思わず美香さんをじっと見つめてしまった。神様に思えてきた。
「優海にできるかな……」
「ほら優海ちゃんには二人も頼もしい味方がいるじゃない。」
優海は美香さんの指さしてる方向を見た。
「えっおれ、おれは勿論、どんな時でも優海ちゃんの味方だよ」
優海にその瞬間雷が落ちた。晃さん。あなただったの優海を助けてくれる白馬の王子様は、
「おれももちろん優海ちゃんの……」
課長さんが何かごにょごにょ言っているのが聞こえる。優海、そんなことはどうだっていいの。
優海は今、お花畑を歩いているわ。晃さんという王子様にあげる白つめ草の冠を探しているの。
「優海、晃さんの魔力にすいこまれちゃた」
作品名:コメディ・ラブ 作家名:sakurasakuko