赤い日記帳
X DAY, 0:00, 強風。
XXちゃん、お誕生日おめでとう。
昨年の今日、無事に生まれてきてくれて、
一年間しっかり育ってくれて、ありがとう。
この一年間、あなたのおかげで本当にしあわせでした。
生まれたばかりの華奢な手足を動かす仕草の可愛らしいこと、か細い声の、寝顔の、開いた両目の、蒙古斑の見えるおしりの、小さな小さな指先の、むずかる仕草の、伸びをする表情の、欠伸の、なんとも愛らしいこと。
起きている時間が増えて、笑顔を見せてくれるようになって、泣いて笑ってへんな顔して、ごはんもちゃんと食べて、便秘をして、そうでもなくなって、シャワーを怖がったり、何でも舐めてみたり、足をバタバタして、手で優しく撫でてくれて、かと思えば摘んだり引っ張ったり引っ掻いたり、あごにゴッチンして泣いちゃったこともあったね、鏡が好きだったり抱っこが好きだったり、みんなが笑ってるのが好きだったりね、掴んだものを見せてくれたね、最近は指さしが得意だね。いないいないばあして、いっぱい笑ってくれたね。
書ききれないくらいたくさんの思い出をくれたね。
あなたが笑いかけてくれるだけで、息を吸って、吐いて、してくれるだけで、心があったかくなるんだよ。大好きで大好きで堪らないよ。みんなも同じ気持ちだよ。
あなたが生まれる前は、親になることに戸惑いや不安もたくさんあったけど
きっとね、全部杞憂に終わるんじゃないかと思うくらい、あなたはずっといい子だったね。
無事に生まれてきてくれたね。それも、お父さんが立ち会える日だったから、いっぱい喜んでもらえたね。
ちゃんと大きくなってくれたね。お母さん、おっぱいあげるの下手だったのにね。
いっぱい笑いかけてくれたね。呼んでくれたね、甘えてくれたね。嬉しかった、本当に嬉しかった。
病気もしない、大きな怪我もしないで、しっかり育ってくれたね。
親になれる自信がついたわけじゃないけど、君だから大丈夫って思えるんだよ。
お母さんのところへ生まれてきてくれてありがとう。
いきたいところへいって、したいことをしてほしい。
あなたの人生にかかわれたことを誇りに思うよ。
しあわせになってね。なろうね。長生きしてね。
これからもよろしくね。