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「舞台裏の仲間たち」 53~54

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 「わあぁ~、とても素敵なロマンスだ。
 それにしても凄いわね、順平の記憶力ったら。
 よくそんなにも、鮮明におぼえているわねぇ
 なんだか、しっかりと映画を見たような気分になってきたもの。
 そうか、それでスクーターの二人乗りが登場するのか、
 今の私たちに様に」

 「オードリーのアン王女役は、まばゆいように新鮮だ。
 髪をショートカットする場面などの、立ち振る舞いを観るだけでも
 十分楽しめるけど、この作品の本当の素晴らしさは、
 相手を思いやる気持ちが随所に出ているところだと、私は思う。
 宮殿を抜け出たアン王女が宮殿に帰る前のブラッドリーの部屋での
 彼との会話や、宮殿前の車内の二人の様子。
 そして、アービングがブラッドリーの気持ちを察して
 一人にしてあげるところ等々・・・・
 中でも特に感銘を受けたのは、
 アン王女が記者会見場で各社の記者と接見した後に、
 階段を上り終えて止まる場面だ。

  一人の女性としての顔がある。
 直ぐ近くに愛するブラッドリーがいるのに…。
 泣き出したい気持ちをグッと堪えている。
 そして、振り向いた時、王女の顔を見せる。
 精一杯に笑顔を作って。
 それを見守っているブラッドリーが、目で語り掛ける。
 「大丈夫かい 頑張れ」
 それに、答えてアン、
 「ええ さようなら」
 会見を終え、アンが寂しげに立ち去る。

  アンの足音が段々と遠ざかって行く。
 それを、ブラッドリーは見送っている。
 この場面のグレゴリーの演技は圧巻だった・・・・」

 
 「ねぇねえ、順平。
 ますます私たちと一緒だわ。
 今日は素敵なロマンスが花開きそうだわ、絶対に」

 貞園はもう、完璧に従軍慰安婦のことなどは、忘れているようです。
どうやら、万事休すになりそうな気配がしてきました・・・・
 

  ■ローマの休日
    永遠に続く、たった一日の恋を描い映画、ローマも休日は、
   1953年に造られた映画です。
   この年のアカデミー賞において、主役の新人オードリー・ヘプバーンが
   アカデミー最優秀主演女優賞を、
   脚本のイアン・マクレラン・ハンターが最優秀脚本賞を、
   衣装のイデス・ヘッドが最優秀衣裳デザイン賞をそれぞれ受賞しています。