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「舞台裏の仲間たち」 49~50

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 ぼんろう売りの光景を満喫したので
再びスクーターに乗ろうとしたら、先に庭園が後部座席に座ってしまいました。
呆気にとられていると今度はあなたが運転をしてみてと、すましています。
この先は田舎道だもの、ポリスなんかは大丈夫だし、
第一『ホンダ』はあなたの国のスクーターだもの、
なんの問題もありませんと笑っています。 


 納得して運転席に座ると
貞園がこれ以上はないというほどに、背中へ密着をしてきました。
貞園の柔らかい胸が背中へ張りついてきました。
しなやかな腕が両脇から伸びて私の身体へしっかりとまきついてきます。
やがて右の肩の上に、チョコンと貞園の顔が覗きました。

 「大丈夫、もう一本道だもの、
 まっすぐ走れば、温泉に到着です。
 一度こういう風な乗り方がしてみたかったのよ。
 さァ行こう。
 もう充分に、目の保養も済んだことだし」



  ■ビンロウ(檳榔)樹は
   椰子科常緑樹の植物で、この樹の実に
  石灰をまぜたものが俗にいうビンロウです。
  台湾ではビンランと発音します
  元は台湾の先住民族の嗜好品でしたが、後に移住してきた
  漢民族にも広まり、今では台湾全土に煙草と並ぶ嗜好品として
  普及・愛用されています

   ビンロウには覚醒作用があり、
  興奮状態になり精力増強剤的な効能があると言われており、
  特に長距離トラック、タクシーなどのドライバーには眠気さましとして
  使われています。
  ビンロウは噛みタバコのように口に入れて噛みます。
  そうすると真っ赤な唾液が出てきます。
  これは基本的には飲み込まず吐き捨てるのですが、そのせいか
  台湾の道路を注意して見てみると、
  いたる所に赤くなっている箇所を見つけることができます。

   ビンロウには習慣性があり、台湾では18歳未満の者には販売禁止、
  公共施設内では使用禁止等が法律で義務つけられています。
  台湾では合法なビンロウですが、
  日本では麻薬に分類されているので日本国内への持込は
禁止されています。
  台湾の生活文化・風物詩とも言えるビンロウですが、
  あまりスマートでは無いという事で最近は知識人を中心に
風当たりが強くなってきています
  しかし、生産農家にとっては金のなる木で、
  生産額は100億台湾円(¥340億円)を超え、
台湾第4位の農産物でもあり習慣性があり安定した収入も
  見込めるというので台湾政府は、奨励もしないが規制もしないと言う
  姿勢をとっているようです。

(51)へ、つづく