バレンタインと小さなさいふ
6年も7年も前に貰った小さな小さなお土産を覚えているって凄いでしょ!?
それに私そのおかみさんとは面識無いのですから、部活の写真を子供と一緒に見て私を知っているのか何かの時に見たのだったんでしょうか??
ぱっと見て直ぐ気づく、…刑事になれますわ、そのおかみさん
反対に私は指名手配などされたら即日逮捕ですね。
いやー古きよき時代ですなあ。たった一個の安いお土産貰って学校に相談行くってね。
今先輩から携帯ストラップ貰って相談行かないでしょう?第一そんなもので喜ばないですものね。それからすると今の子供、若者たちって可哀想だなって思えて来て。
物が溢れて何でも満足できない、特にバブル以降のブランド嗜好だし、今やそれでも満足できなくなったようだしね。もっともみんながみんなではなくて、気持ちのこもった花一輪でも喜んでくれる人は大勢いるでしょうけど。
当時はこんなささやかな物でも満足してたんですからね。貧乏人にもチャンスがあったということでしょうか?それに出会いなんて特別なものでもなくて、どこにでもあってその代わり、この場合のように、どこかで誰かと繋がっていて・・・お前何でここにいるの!!ってことも何度かありましたけど。
物があって情報が溢れると、それに流されて
直ぐ目の前にある大事なものが見えなくなるんですよね。
まあそれだけ歳をとった!ということですわ。
よき時代に青春を送ってきたということにしましょう。
作品名:バレンタインと小さなさいふ 作家名:のすひろ