小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
つゆかわはじめ
つゆかわはじめ
novelistID. 29805
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

落ちてきた将軍

INDEX|105ページ/105ページ|

前のページ
 

 二人は、額に玉のような汗を溜めつつ、木箱を掘り出した。

「ふぅ〜〜・・・何だか、凄く古い木箱ね・・・何が入ってるんだろう」
「先輩・・・早く開けてください・・・私、開ける勇気無いです」
「相変わらず臆病ね・・・さて・・・どれどれ・・・えっ・・・えええっ!」
「凄い!・・・小判だっ!」
「なるほど・・・お殿様が埋めたんだわ・・・お江戸に戻って埋めたのよ」
「だから・・・時が経って・・・」
「そういう事!」
「一体・・・幾らになるんですか!?・・・凄い、凄い!」
「ちょっとまって・・・まだ、下にもあるわよ・・・きゃ〜〜!・・・お殿様!太っ腹!・・・運びきれないよ〜〜!綾乃先輩も蘭さんも早く戻ってこないかな〜〜すごい、凄いっ!」

 家慶は江戸に戻った後、福岡藩に命じて千両箱を五つ、楠の下に埋めさせていたのだ。家慶は、江戸幕府の行く末を垣間見た。三百年続いた徳川の時代も終焉を迎える。 彼からすれば、わが身に起きた冒険への代価のつもりだったのかもしれない。

 自由を得たくノ一・蘭は、今日も時空を越えていく。印を結び、呪文を唱え、そして叫ぶ。

「出でよ!龍!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・了
??

??

??

??




1


作品名:落ちてきた将軍 作家名:つゆかわはじめ