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四神倶楽部物語

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 私たちは確かに四神の末裔として今回大きな覚悟は決めました。しかし、何をして良いのやらはっきりせず、不安でした。だが、親から託された四つの守り玉を手にして、なにかふつふつと剛気が込み上げてくるのを感じました。
 老婆も、孫たちに四つの玉を渡し、やっと親たちからの約束を果たしたと満足な面持ちになっています。
「さあ、もう時間だから、そこの宇宙カプセル駅から地下鉄に乗って、地球・東京駅へ戻りんしゃい」

 もう暇(いとま)の時です。私は「おばあさん、ありがとう。四つの守り玉、大事にするよ」と礼を述べ、他の三人と一緒にやってきた一両だけの電車に乗りました。

「だってさあ、これからっちゃ、お前たちの本当の旅が始まるんやで、一路平安どすえ」
 老婆はいつも通りの方便ごちゃまぜの言葉を、最後に掛けてくれました。そして私たちが見えなくなるまでホームに立って、ずっと手を振ってくれていました。

 それからです。カタンコトン、カタンコトンとしばらく電車に揺られ、私たちは地球・東京駅へと着きました。そしてオフィスの片隅にある扉を通り抜け、現在ある東京の日常へと戻ってきました。

 こうして私たち四人の6泊7日の慰安旅行、いや研修旅行、いやいや決意の旅、この旅により四神倶楽部の絆はより強くなり、この旅を終えたのでした。




作品名:四神倶楽部物語 作家名:鮎風 遊