妖精のたまご
滝の水の向こうで、虹色に輝く光がありました
妖精のたまごです
フクロウは、トカゲが言ったそのたまごの話を
段々と嘘ではないかと考えるようにもなっていました
だって、どれだけトカゲの手伝いをしても
見つかる気配すら無かったからです
でも、それでもいいと思っていました
トカゲの事が好きだったし
もう飛ぶ事も出来るから
いつでもお母さんを探しに行けるし
自分の力で生きて行く事も出来るからです
それでも、自分が居なくなると
トカゲが寂しいのではないかと考えていました
だから、実はトカゲが最初から
妖精のたまごの場所を知っていたのも
自分が居なくなる事が寂しいからだと考えて
たまごも、見つけたけれど
自分には黙っているのも
そういう理由だからなんだと考えました