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「舞台裏の仲間たち」 41~42

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 さらに、東京都渋谷区に本社を置く株式会社三共(さんきょう、SANKYO)が、1981年4月に名古屋から桐生市へと移転をしてきました。

 全盛期をむかえると、この平和・三共・西陣の三社で
全国のパチンコ台市場の80%以上を独占をするまでに急成長を遂げています。
衰退期にはいり絹織物で低迷していた桐生に発生した「パチンコ特需」は、
あたらしい製造業の発生を促進しました。
プラスチックの成型工場の誕生と、それらの部品を組み立てるための
屋内手工業の発生です。
これといった大きな工場や地場産業をもたない桐生にとって、
こうしたパチンコメーカーの台頭が復興へのひとつの救世主になりました。

 かつての織物工場は次々と、プラスチック部品を製造するために
プラスチックの成型工場へと様変わりを遂げて行きます。


 遊技台(パチンコ台)は、
ベニヤの板に真鍮(しんちゅう)のクギを打ちつけて、
装飾と部品のほとんどは、この時代に急激に伸びてきた新しい素材の
プラスチック製品でまかなわれています。
合成繊維や合成樹脂と呼ばれたプラスチックの台頭は、
1960年代の半ばからのことでした。
70年代から80年代にかけて、従来の金属や木製の部品を駆逐して
そのほとんどすべてでプラスチックで代用されるという
樹脂全盛の時代がやってきました。

 これらのプラスチックの大量生産を可能にしたものが、
射出成型機に取り付けられる「金型」です。

 ■金型とは、製造業での製品の外観の優劣や品質・性能あるいは
  生産性などを左右する重要な要素であるため、
  その製作に当たっては時間と費用が掛けられ、完成した金型は
  容易に交換出来ない重要な資産として扱われます。

  自社で製作する場合と、専門の会社に製作を依頼することもある。
  金型には設計情報を転写する機能があり、精密部品などの金型については、
  マイクロメートル単位の正確さが求められる。
  ドイツなどでは「金型は生産工学の王」であるとも表現されています。