妄想クラブより バック・シート・ドール に愛をこめて
失恋歌 『バック・シート・ドール』より
失恋をした時、悲しい歌を聞く方と逆に思いっきり明るい音楽を聞く二つのタイプがいるように思います。一方は沈めるだけ沈みそこから浮かび上がるタイプ、もう一方は汗を流してそのパワーで忘れるタイプとでも言いましょうか。
故しばたはつみの曲に「バック・シート・ドール」というバラードがあります。彼女も、もっと出ても良かったシンガーだと思うのですが、この子供相手の業界ではテレビに出ることもほとんどなく、最後は心臓の病気で亡くなられました。尾崎紀世彦もしかり、実力派歌手がどんどん少なくなるのが寂しい限りです。
この「バック・シート・ドール」は中里綴が作詞とあります。彼女、歌も歌い女優をしたこともあり、作詞家としても中森明菜や懐かしいところだと篠山紀信の奥様南沙織といった人にかなりの曲を提供していましたが、最後はストーカー化した元夫に刺され無残な亡くなり方をした方だそうです。当時36歳だったそうで、こんな詩を書ける才能をその男が奪ったのですね。歌ったしばたはつみ共々惜しい人を亡くしました。
作品名:妄想クラブより バック・シート・ドール に愛をこめて 作家名:のすひろ