私の平凡な日常に舞い降りてきた天使
私の目の前を遮るように大きな壁が現れた 思わずその壁に鼻をぶつける
『痛っ....』鼻を抑えて 前を見た 彼だ 今の今迄まで桜の木の上にいた彼
【こめん....大丈夫?】と 私の顔を覗き込む
見上げる程の背の高さ フードを被っている そこから覗く髪は栗色
クスクスと彼が笑った 目が合ったその笑顔が近すぎる
化粧っ気のないすっぴんな私 恥ずかしい
フードでよく見えない彼 靴を履く姿は見覚えがある
【靴をありがとう そして君に Merry Christmas】
彼が顔を上げて 柔らかい優しい声で私に言った
『Merry Christmas』私もつられて答えた
微笑んで私を見ているその笑顔と優しい声に私は驚いて声も出ない
今 目の前いる彼の笑顔とその声…….. 私の大好きな
空からは白い天使がたくさん舞い降りてきた
今朝のお天気おねえさん 予報は当たったみたい
信じる者には必ず奇跡は起きるのよ だって今夜はクリスマスイブだもの
Facebookで誰かがそう書き込んでいた
私も密かに信じていた 奇跡はきっと起きるって
私は家へ帰ったら 透かさずFacebookに書き込むだろう
もちろん まっぁんに
『ただいま すてきな落とし物を拾いました』
皆様…………………………………素敵な1日であります様に
☆Merry Christmas☆
作品名:私の平凡な日常に舞い降りてきた天使 作家名:蒼井月