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灯 台

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あなたは漆黒の暗闇に光る灯台を沖合いから見たことがありますか?

真っ黒な海で陸地を知らせるために立っている灯台は、そこがどの灯台か分かるようにそれぞれ色や光り方が違ったり、光る間隔が違っている。海図を見るとその種類と高さ、光達距離(どれだけ離れてその光が見える距離)も分かるようになっていて、たとえばfl10とあればそれはフラッシュでピカッと光り、光が消えて次のピカッと光るまでの間隔が10秒であることが分かる。
  
 GPSやレーダー、またPCを使った情報など航海機器が発達し、灯台の役割が以前に比べ薄らいできているようだ。昔は今どこだろうと数個の灯台の明かりをコンパスで確認し、それを海図に落とし現在位置を確認していたが、今では何もしなくても画面が表示してくれる。
 仲間とデッキの上の与太話で「そのうち太平洋のど真ん中をヨットで航海してて、ピザが食べたくなったら電話すれば届けてくれるようになるね」といったことがある。
何もない大海原のど真ん中でも、そこが地球上のどこか数メーターの誤差で表示されるのだから、宅配ピザ屋が飛行機でピザを運んできても不思議ではないわけだ。
作品名:灯 台 作家名:のすひろ