心の中の雨の音(詩集)
裸鬼灯
明るい緑のカーテンの奥に
待っていたかのように
誘惑するかのように
実に思わせぶりに
緑のカーテンの端から
少しだけ見えるから
想像が本当だったら
それは裸だから
カーテンをそっとめくる
艶めかしい丸みがある
艶々の肌がある
赤い裸がある
明るい緑のカーテンの奥で
待っていてくれたので
誘惑に乗ったせいで
嬉しかったので
神様なんて信じていなくても
自然の摂理だからにしても
それが短い間であっても
感激は残るいつまでも
作品名:心の中の雨の音(詩集) 作家名:伊達梁川