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つだみつぐ
つだみつぐ
novelistID. 35940
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男性支配

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つださんの言う、「根拠地」を、わたしは持ったのだと思う。まだ、始まったばかりで、一緒に作り上げている途中だけれど。
わたしが安らげる場所。傷をいやせる場所。生きていく勇気をもらえる場所。何より一番楽しい場所。わたしがわたしを生きる場所。
Kさんとわたしは、いま、一緒に暮らすことを夢見て、毎日話し合っています。

いま、夫は仙台出張中で、明日帰ってきます。

おととい、わたしは、夫に電話をかけ、離婚を告げました。

夫は、うろたえたり、怒ったり、懇願したり、忙しかった。
とにかく、帰ってから話そう、ということで、まだ、子どものことも何も話し合っていない。

わたし、初めて、何だか夫が可哀想になったの。たぶんいま、夫は混乱している。

最初から、わたしがはっきり言えばよかった。何がいやなのか、何がしたいのか。あのころのわたしでも、たとえば、「子どもの前でわたしを怒鳴ることだけはやめてください」ぐらいは言えたはず。
どうかな、夫の性格から考えて、言っても無駄だったかな。
でも、それでも、結果はどうあれ、一応、言うべきだった。わたしも悪かったと思う。

どちらにしても、手遅れなの。たとえ彼が心を入れ替える、といっても、もう遅いの。10年前に聞きたかった。

作品名:男性支配 作家名:つだみつぐ