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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「許されぬ想い」 最終話

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「うん、悔しいけどこのまま見えない二人を探し続けることには限界もあるしな。忘れることを考えた方が本当は賢明なのかも知れないって思うようにするよ」

「ありがとう。あなたの優しさで傷は埋めてゆけるわ。ねえ?話していたように旅行に行きましょうよ」

「そうだな。そうしよう。どこがいいかな?」

「紅葉の季節だから・・・きれいな所がいいわね」

雄一はネットで調べてこれからが紅葉の本番を迎える場所を検索した。


こうして伸子の不倫は思いがけない展開となって収束した。雄一は伸子を心だけでなく身体も満足させるように努力をしようと思った。
その強い想いは二人を幸せな営みへと誘って行った。
やがて子供達も結婚し孫が誕生して事件など無かったことのように笑い声と明るい家庭が築かれていた。

60歳を前にして伸子は今日も雄一との熱い夜を迎えていた。

「あなた・・・もう直ぐ60になるのよわたし。恥ずかしいけどまだまだ愛されたい」

「俺が元気なうちはずっとこうしてあげるよ・・・伸子、こっちへおいで」

夫婦は身体のつながりがなくなったらダメになる、そう聞いたことがあった。
たとえ年に数回でもお互いの愛情を確かめ合う行為は美しい。
深い愛情を感じるために男女は身体を重ねる。その行為がもたらす快感より二人がつながっている絆を確かめ合うと言う意味の方がずっと大きい。

やがて年齢と共に今までのようなセックスは出来なくなるだろう。
それでも身体を寄せ合って労わりあえるようにしてゆきたいと、雄一は伸子に話した。

夫として雄一が傍に居る幸せが伸子には一番のことに・・・思えた。

終わり。