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さきかわ このり
さきかわ このり
novelistID. 33994
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ツン彼とデレ私 (出会い編)

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とっとと帰りたかったのに、なんとなくそいつが気になってしまい
(少なくとも全身びしょ濡れになってるのは結果的には俺のせいな訳で・・)

ま、ほどほどに俺の家から近かった・・ということもあり
『しかたなく!』この女をお持ち帰りするはめになってしまったわけ。


ついついホトケ心を起こし放置出来なかったとはいえ、なんたることだ!
俺のサンクチュアリ(聖域)にバカ女を!?連れてくるなんて

全身に酒がかかった服を着て雨の中おぶって帰ってきたのでずぶ濡れ。
しかも・・

こいつの意識は、ほとんどない。

ということは・・

ああ~っもうっ!
ったく、めんどくさい女だ!





ということで、翌朝・・



「う・・え、あれ?」
バカ女の声がした。
やっと目を覚ましたか・・

「起きたか?」
俺は椅子に座り、見るともなしにつけていたテレビから目を離すと
女の方に顔を向け声をかけた。

「え?何・・ここ
・・!? ・・どこっ・・う!?吐きそ・・」

「こら!汚すなっ洗面所はこっちだ・・」
と言いながら、女をひきずるように洗面所に連れて行く俺。
面倒見の悪い俺にしては、破格の待遇だぞ。

それなのに
「ぎ・・ぎゅああああああ・・」
鏡を見て絶句するバカ女

「あたし・・は・・はだ・・はだ・・は
裸ぁ~~っ!?」

「こら、女。勝手に誤解をするな。
一応、バスタオル巻いといただろ!
説明するのはめんどくさいが、何もなかった!からっ!!」


とにかく、女が落ち着くのを待ってから
ざっくりと昨晩の女の行状について言ってきかせると、
どんだけ迷惑をかけたかどうやら分かってくれたようで
女は恐縮しまくり、しおれた菜っ葉のようにしゅんとして、おとなしくなってしまった。

「ご・・ごめんなさい。たくさん迷惑をかけて・・」
「ったく、本当だ。いい年した女が、一人で飲んであんなに酔っぱ

ら・・」

「あ・・頭が・・響く」
どうやら、女はひどい二日酔いのようだ。
まぁ、あれだけ飲んだら当然だろうが・・

「おまえ、追い出されて、行くところがないんだろ?
俺はとりあえず今日は仕事休みだから、落ち着くまでもう少しここにいて休んでろ。
ほら、服が乾くまで代わりにこれでも着てろ。」

そういうと俺はジャージとTシャツを渡してやった。

「ぎゃ・・・そうだ!
ふ・・服ぅ~~~~っっ。
あなたまさか、私の服を・・!?」」
「ば~か、そんなもん!見るかっ
その前に、ずぶ濡れで泥酔されて、俺がどんだけ迷惑かけられたか分かってんのか・・」

説明がめんどくさいので、適当にいいくるめてやった。
そもそも、そんな粗末な体なんかで、見ただのなんだの、ギャーギャー騒がれたら冗談じゃい!
俺の目は肥えてんだよっ


・・と、
まぁ、そんなこんなで

思いもかけないいろいろなことが次々と起こり
気が付くと、なんとなくこいつがそばにいるようになってたという

次第・・



とりま、出会いについては・・
そんなところだ。


(出会い編★おわり)



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