【サンプル】【創作】エチュード
140字小説収録作品より
幼稚園の頃、もも組の先生が大好きで、せんせいおっぱいがきれいねと毎日言ってました。先生は笑っておっぱいを触らせてくれた。数年前までふつうに吸ってた筈のそれは、竜宮城の宝物のようにすてきで、私のおっぱいが今も小さいのは、あの時に運を使い果たしてしまったせいです。 #twnovel
若い娘には甘いものを勧めておくという態度を皐月は心から軽薄に思った。けれど皐月はその甘いのを口にした。じっさい皐月は甘いものには目がないのだった。甘いものはたいそう甘く、皐月はこんなもの重石つけて海に投げてしまいたいと思いながら、ひとりで残さず平らげてしまった。 #twnovel
職場に着いたところで眉を描き忘れてきたのに気付いた。そしたら皆わたしが居ないといって探し回っている。腹が立ったので、自分のデスクの上に立派な眉を描いてやった。眉は案外くるくるとよく働き、上司からの受けもいいようだ。思わぬ休暇になったので、今日から箱根に来ている。 #twnovel
作品名:【サンプル】【創作】エチュード 作家名:中町