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水滴とノート
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また来てもいい?
その言葉に僕はちょっと驚く。思わず君の顔を見る。君も僕の顔をじっと見ている。君は少し緊張しているのかもしれない。口をきゅっと結んで、片方の手が濡れた毛先をいじっている。
もちろん。僕は言葉でそう答える。君はほほ笑む。とても美しい顔だと僕はそう思う。
僕は君が見ている前でノートに日付を書く。
11月14日。
続けて僕は自分の名前を書く。そして君にペンを渡す。君は頷いて自分の名を書く。
こうして僕は、君の名前を初めて知る。
作品名:
水滴とノート
作家名:
なーな