イカ×スルメ
プロローグ
魚介類の中でも特に上流階級な生のイカと、下層階級にあたる乾物のスルメ。スルメは実は縁起のいい名前じゃないからスルメはアタリメと名乗っていた。が、マイカはそれを笑う。スルメは同族のマイカとは主従関係。スルメのが身分が下。だから笑われてもただ恥ずかしさに堪えて、はい、はい、ということを聞かざるを得ない訳だが、マイカはそれが面白くない。マイカはドS。
「申し訳ないと思うなら、君、水に潜れよ」
「…ッ水、に…!?」
「あはは、君なんかふやけちゃって、おもしろいんだろうな。ぐちゃぐちゃになった君は、僕みたいになるの?生のイカみたいに?」
「……っ」
「あははは!ならない!ならないよねえ!柔らかくなったって、そう、君の肌は薄汚い茶色!一生そのまま!」
「おやめ下さい…!」
「僕に口堪えするなよ。むしろ、事実だろう?真実を口に出してはいけないルールでもあるのかな?だとしたらそれは何故?君が傷つくから?そんなに固い癖に?」
「マイカさまっ…」
「ねえ、ねえ、君とっても臭いね?それは僕らと同じ磯の香りかい?違うよねえ!?その臭くて臭くて仕方ないのは、君の体臭だものねえ!」
「…っ、う…」
「あはは、もっと泣いてよ!ねえねえ、今どんな気持ち?どんな気持ち?ふふ、君はほんとう、いじめがいがあるね」
みたいな、どうですか。