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檀上 香代子
檀上 香代子
novelistID. 31673
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母と娘

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   清子、電話にむかう。清子出てくる。

啓   それで?

清 子 アパートを借りるお金が出来たから、今度の休みに探そう

    って。

啓   それで?

清 子 う~んーーー。

   考え込む清子。其れを見つめる啓。


 O 翌日 居間で洗濯物をたたむ啓。
   玄関の開く音

清子の声 お母さん、手伝って。    

部屋から出る啓、大きなカバンを抱えて入ってくる二人

啓   何?これ。

清 子 私の荷物。

啓   じゃ、ちゃんと話してきたんだ。

清 子 ううん。留守だから、置手紙してきた。

啓   そんな。

清 子 いいの。大下さんに、あなたが居なくても生きていけるけ

    ど、舞台がなくなったら、生きていけないから、芝居の勉

    強に集中したいから、わかれますって、書いてきた。

啓   失礼だよ。相手に。

清 子 いいよ。もし、それで、なにか云ってきたら、会って話す。

    多分言ってこないと思うけど、籍も入れてないし。

啓   ―――――

   清子、すっきりした表情で母のたたん
   だ洗濯物を片付け始める。    
                      静かにEND。
    
   

 





 



作品名:母と娘 作家名:檀上 香代子