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心…(人間って…こわい)

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プロローグ



まただ‥
私はカウンターのデスクに座り、連絡用ノートをに目を通してため息をついた。
私がため息をついた理由は、この連絡用ノートに書かれている内容だ。
書いた人物はいつも同一人物だった。
私の横から、同僚の恵子(看護師)がノートを覗き込んだ。
恵子も左手で自分のこめかみをポリポリと掻きながら言った。

「またなの?京香」
「うん。これで‥あぁ!もう数えるの止めた。数えたら私の胃が危ない」
私はノートを閉じた。恵子は私が閉じたノートを手に取り、もう一度同じページを開いた。

「ね‥コレって先週の事でしょう?京香は先生に報告して、了解をもらってノートに書いたんだよね?この人‥ソレわかってるの?あぁ‥書いてるな。【先生の了解済み】って」
「うん。でもお気に召さないようだ。私‥そんなに嫌われてるのかな?」
恵子は私の頭を手で軽くポンポンしながら言った。

「それは‥どうかわからないけど、京香!黙ってるだけじゃダメだよ‥先生に相談しなよ。京香が何も言わない事を良い事に、増長しつつあるよ。このヒト‥」
「‥‥そうだね」
私はそう答える事しかできなかった。